作曲家のはなし 1 モーツァルト その2 Y.P ピアノスタディ7 P32 5th paragraph, 6 th paragraph Mozart〔5 ;貧困と体調不良に悩むモーツァルトとその死〕

〔YouTube1〕

Mozart - 春へのあこがれ K.596

そりすべり K.605-3

浅田美鈴 ASADA Misuzu, Piano

https://youtube.com/shorts/3lu1wNDtGsk?feature=shared




1791年 モーツァルトが亡くなった年に作曲されたピアノの小曲


■ 1788年、32歳頃のモーツァルト

仕事が減り、以前からの浪費癖に加え、作曲や演奏会の注文が減ってしまった[1]。

これには、モーツァルトが父レオポルトの死に対して不安に脅え、徹夜、過度の精神疲労などから、「ヴィーンの人々の心が冷却しきった」ということが一因である。

そしてヴィーンの人々は彼から平静、金無動、明朗さをしだいに奪っていった[2]。


■1788年のモーツァルトの仕事

ヨーゼフ2世から帝室作曲家に任命された。

ヨーゼフ2世からの年金は八百クローリン、彼の家賃にあてるに足りる金額であった。

任務は諸種の舞踏会への舞曲を書くことであった。

モーツァルトはサリエリ等と比べて「僕ができることに比べれば少なすぎる金額です」と友人に手紙を書いている。

出版の門戸は閉じられていたが、演奏会の開催は問題にならなかった[2]。


■ モーツァルトの借金の依頼者

フリーメイソンの盟友のプッフベルクであった。モーツァルト夫妻にとって彼は救済の神であった。

最初は悲痛な弁解を持っていたが、そのうちしだいに感情の陰さえないような要請となっていった[2]。

モーツァルトはオペラ「コシ・ファン・トゥッテ」* を書き終えたころから、健康も損ね始めた。


1791年に入ってから書かれたオペラ「魔笛」が好評を得たのもつかの間、匿名の人物か らの依頼の「レクイエム」* を書き終えないまま、モーツァルトは35歳で亡くなった。 生前たいへん人気のあった作曲家であったにもかかわらず、葬式は立ち会うべも少なく、 その上悪天候だったため、遺体はどこに埋葬されたのかわからなくなった[1]。

* このオペラ「コシ・ファン・トゥッテ」は、人間的な音楽、オペラ・ブッファの最後の作品となった[2]。

* 1791年7月、彼は奇妙な使者の訪問を受けた。灰色のフロックを着込み、痩身長大の その男は、鎮魂曲《レクイエム》*の作曲を委嘱した。作曲のスタイルは自由、期間は無限、報酬はモーツァルトの申し出た額よりも遥かに有利だったが、依頼者は名を明かず、また絶対に他言をしないというのが条件であった。モーツァルトの精神はこの人物出現によって、非常に動揺し、衰弱した肉体と過度に張りつめられた想像力は、彼にこの男は地獄の使者であって彼自身の死のために鎮魂曲の作曲を命じるのだと思い込ませた[2]。


* 門馬直美『西洋音楽史概説』春秋社, 1976, 155頁に《レクイエム》のモーツァルトによる自筆譜の画像がある。かなり急いで書いているように思った。


■ モーツァルトの死

1791年12月5日午前1時、ヴォルフガング・モーツァルトは、35歳と10ヵ月で死んだ。死因は腎臓炎と後世の研究でいわれている[2]。


■ 1786年から1791年までの作品

【代表作】

●《フィガロの結婚》 (1786初演)

●《ドン・ジョヴァンニ》 (1787初演)

●《コジ・ファン・トゥッテ》 (1790初演)

●《魔笛》(1791初演) 

【交響曲】

●交響曲第39番 変ホ長調 K.543  

●交響曲第40番 ト短調 K.550 (1788 作曲) 

●交響曲第41番 ハ長調 K.551 《ジュピ ター》(1788作曲)

【協奏曲】

●クラリネット協奏曲 イ長調 K.622 (1791作曲) 

【教会音楽】

●レクイエム ニ短調 K.626 (1791作曲、 未完)


 [keyword]

【生涯】

旅(グランド・ツアー)

宮廷社会

書簡(手紙)

神童

天才

スカトロジー

フリーメイソン

【作品】

自筆譜

速筆

スケッチ

【人物】

レオポルト・モーツァルト(父)

J・ハイドン

M・ハイドン

J・C・バッハ

ベートーヴェン

サリエリ

【文献】

『モーツァルト書簡全集』(白水社)

イタリア旅行とか数冊あります。

『モーツァルトの生涯』(海老澤敏、白水社)

https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008295210

『モーツァルト』(西川尚生、音楽之友社) 

https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007963256

(本の画像あり)

『モーツァルト大事典』(ロビンズ・ラド ン編、平凡社)

国立国会図書館での検索結果は

「検索結果 」0件でした。

『モーツァルト全作品事典』(ザスロー カウデリー編、音楽之友社)

国立国会図書館での検索結果は

「検索結果 」0件でした。

『モーツァルトのシンフォニー」』(ザズラウ、東京書籍) 

国立国会図書館での検索結果は

「検索結果 」0件でした。

『モオツアルト』(小林秀雄、新潮文庫)

https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001021783

↑サブタイトルがあるのでこの図書のタイトルとの完全一致ではない。


【その他】

『新モーツァルト全集』 (Neue Mozart Ausgabe)

国際モーツァルテウム財団 (Internationale Stiftung Mozarteum Salzburg)

映画『アマデウス』[3]


〔参考WEBサイト〕

https://en.wikipedia.org/wiki/Leopold_Mozart

https://en.wikipedia.org/wiki/Wolfgang_Amadeus_Mozart

https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_compositions_by_Wolfgang_Amadeus_Mozart


〔参考文献〕

[1] ヤマハ音楽振興会 編著『ヤマハピアノ教室 ピアノスタディ 7』ヤマハ音楽振興会, 1996, 32頁

[2]吉田秀和『モーツァルト』講談社, 1990, 71, 238, 239, 240, 243頁

[3]渡辺和彦監修『検索キーワード付 クラシック作曲家事典』学習研究社, 2007, 260頁


[楽譜画像]

ヤマハピアノ教室

ピアノスタディ 7


著者 ヤマハ音楽振興会 編著

出版者 ヤマハ音楽振興会

出版年 1996.12.10 (初版)

大きさ、ページ 31cm, 71p

NDC -

https://www.instagram.com/p/C6lWHZSSRUH/?igsh=MWlhcHpwY2IwZ2U2bw==


〔YouTube2〕

James Gaffigan dirige l'Orchestre national de France et le Choeur de Radio France dans le Requiem en ré mineur K.626 de Wolfgang Amadeus Mozart

France Musique Concerts channel

https://youtu.be/Dp2SJN4UiE4?feature=shared



⭐️ 素晴らしかったです。ショパンが亡くなる前に「葬儀では、モーツァルトの《レクイエム》を演奏してほしい」と言い残した。(小坂裕子, 2007)ということですが、私の葬儀のときもこの曲を流してもらおうかと思いました。

今日はモーツァルトが亡くなった日です。1791年12月5日に最後まで音楽に情熱をそそいだ生涯を閉じたのだと思うと感極まります。




(浅田ピアノ教室 浅田美鈴)

https://www.youtube.com/@ASADAMisuzu