🎹 作曲家のはなし 1 シューマン Y.P ピアノスタディ7 P33〔5.SCHUMANN ALBUM FÜR DIE JUGEND Op.68 シューマン ユーゲント アルバムよりOp.68-10,11,14の楽曲分析について〕
〔楽曲分析1〕
第10曲 楽しき農夫
ヘ長調 4分の4拍子
Frisch und munter (いきいきと快活に)
・有名な曲。旋律の気分をつかむ。(門馬直美 page3)
・ひじょうに親まれている/美しい曲/旋律の移動
(Themeの動き:低音部(8)→高音部(2)→ユニゾン(2)→ユニゾン(2)→低音部(2) 浅田美鈴分析)
・和音の連打による伴奏→この曲の楽しい感じをあらわすことが大切 (田村 宏 page8)
〔浅田美鈴による楽曲分析〕
*mはMeasure(小節の略です)
へ長調 8分の6拍子
A 8 M1(2) M2(2) M1(2) M2(2)
M2のm4の2拍目はドッペルドミナント→半終止
B 8 M3 (2) (m10 3声) M1'(2)ユニゾン*
↑2拍目の裏拍がドッペルドミナントで→半終止
*高音部と低音部が1オクターブの
音程間
M2 (2)全終止+M3 (2)
A 4 M1'(2) ユニゾン M2'(2) m20全終止
〔分析した感想〕
やはり、天才にしか思いつかない構成だと思いました。
〔ダイナミクスについて〕
この楽譜のダイナミクスは f しかないですが、 シューマンつけたのかはわかりません。 f の中に>アクセントがありますので、この f マックスの音量で弾くと、このアクセントが付けられないです。
浅田ピアノ教室 浅田美鈴
〔楽曲分析2〕
第11曲 シシリアふうに
イ短調 8分の6拍子
Schalkhaft (ふざけて)
*タイトルのシシリアは、英語表記では、Sicilyと書き
シシリア, シチリアともいいます。
イタリア南部、地中海に浮かぶ島
https://en.wikipedia.org/wiki/Sicily
・シチリア舞曲の気分を取り入れたもの (門馬直美 Page 3)
・舞曲ふうに。後半の2/4のテンポについて (田村 宏 Page 8)
〔浅田美鈴による楽曲分析〕
🎵📝 全体のアバウトな楽曲分析をしましたが、私の分析によると
この《シシリアふうに》は
複合3部形式と分析しました。
A a8 b8 a8 (3部形式)
B c4 d4 c4 (3部形式)
A a8 b8 a8 (3部形式)
D.C形式の曲です。
曲の末尾には
Da capo sin' al fine senza repetizione
(始めにかえり、くり返しなしでフィーネまで)
という指示が書かれています。
[調性分析]
この楽曲は面白い転調が短いサイクルでなされています。
A a mm1-4 イ短調 mm5-8 ホ短調 (8)
b mm9-12 ロ長調 mm13-16 ト長調 (8)
a mm17-20 イ短調 mm21-24 ホ短調 (8)
B c イ短調 d ホ短調 c イ短調
A D.C形式により反復
従って、転調は
イ短調からホ短調 完全5度上
ホ短調からロ長調 完全5度上で
短調から長調へ転調してます。
短調でも舞曲のイメージなので明るさを表現したかったのではないかと推察します。
浅田ピアノ教室 浅田美鈴
〔楽曲分析3〕
第14曲 小練習曲
ト長調 8分の6拍子
Leise und sehr egal zu spielen (静かに極めてレガートに)
・アルペジオの響きをよく聴く
ペダル奏法に注意
(田村 宏 Page 9)
〔浅田美鈴による楽曲分析〕
全曲通してリズムは8分音符のみで曲が構成されています。
音は和音の構成音の分散和音(アルペジオ)のみでできていますが、この一見単純に見える楽曲の秀でた美しさは和音にあると思います。
増和音などもありますが、私の和音の分析力では何度の和音なのかわからない和音が沢山あり、この楽曲の分析はギブアップでした。
ショパンのように係留音(けいりゅうおん)が含まれているのかもしれません。
以上です。
浅田ピアノ教室 浅田美鈴
〔YouTube〕
Schumann - 楽しき農夫 シシリアふうに 小練習曲 Op.68-10,11,14
浅田美鈴 ASADA Misuzu, Piano
https://youtu.be/KhVSk2WKwtU?feature=shared
[楽譜画像]
ヤマハピアノ教室
ピアノスタディ 7
著者 ヤマハ音楽振興会 編著
出版者 ヤマハ音楽振興会
出版年 1996.12.10 (初版)
大きさ、ページ 31cm, 71p
NDC -
https://www.instagram.com/p/C6lWHZSSRUH/?igsh=MWlhcHpwY2IwZ2U2bw==
(浅田ピアノ教室 浅田美鈴)